愛犬にもう一度声を届けたい。16歳のスーちゃんと、初めてのクラウドファンディングへの挑戦


普段からスマートフォンやスマートウォッチなど、最新ガジェットのニュース記事を読むのが日課になっている私ですが、先日、思いがけないテクノロジーの進化に目が留まりました。
それは、私たちの生活を便利にするいつものデジタル機器ではなく、「ワンコ用の骨伝導首輪」が現在開発中であるというニュースでした。


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皆さんは「骨伝導イヤホン」を使ったことがありますでしょうか?

私も実際に愛用しているのですが、初めて使った時はその不思議な感覚に少し感動しました。耳の穴を直接塞がないのに、音がしっかりと脳に届くのです。こめかみ付近に当てるスタンダードなタイプや、最近流行っている耳のフチに挟むように取り付けるイヤーカフタイプなど、どちらも装着時の違和感がなく、周囲の環境音を自然に聞きながら、とてもクリアに音楽を楽しむことができます。
人間の頭蓋骨を通してこれだけ綺麗に音が伝わるのだから、これをワンコの「首輪」として喉元や首周りに装着した時に、一体どのように音声(あるいは振動)が伝わるのか。技術的な想像はまだ完全には追いつきませんが、この記事を読んだ瞬間、直感的に「これは大きな期待を持てる話だな」と胸が高鳴りました。
ソリッドソニック株式会社

現在、我が家にはトイプードルの「スーちゃん」がいます。

スーちゃんとの毎日はとても穏やかで、愛情やハートの部分での繋がりは今も深く感じています。しかし、現実的な問題として、ここ1年ほど物理的な「意志疎通」ができていないという、少しばかりの寂しさを抱えていました。 耳が遠くなり、私の声に反応して振り返ってくれることがなくなってしまったのです。
今の私は、スーちゃんの何気ない仕草や様子をじっと伺いながら、彼女の気持ちを推し量って動く毎日です。
例えば、深夜にキッチンの前で立ち止まり、短いしっぽをパタパタと振っている時は「あ、お腹が空いてご飯が食べたいのだな」と察知します。あるいは、部屋の中をソワソワと歩き回っている時は「トイレに行きたいサインかな」といった具合です。長年の勘と観察で成り立っている生活ですが、どうしても私が推測して動くという「一方通行の関係」になってしまっているのが現状です。
思い返せば、19歳で天国へ旅立ったロングコートチワワの「ロン」も、シニア期には独特のペースがありました。
ロンは深夜になると急に活動したくなる「深夜に動きたい派」でしたが、今のスーちゃんはもっぱら「深夜に食べたい派」です。同じシニア犬でもそれぞれ個性が全く違っていて本当に面白く、愛おしい存在です。
しかし、どれだけ個性が豊かで愛おしくても、私が声をかけても届かないという寂しさは変わりません。「もし、もう一度私の声や合図がスーちゃんに直接届くようになったら、私たちの世界は大きく変わるかもしれない」。そう強く思うようになりました。
そんな思いに背中を押され、私は今回、一縷の望みにかけてクラウドファンディングに参加してみることにしました。


首輪は日本製ですが、クラウドファンディングの開発中商品なので届くまでに時間がかかります。
手元に商品が届くのは10月末の予定です。価格も決して安いものではありません。それに、「実際にどんな使い方ができるのか?」「そもそもシニア犬のスーちゃんが首輪の装着を受け入れてくれるのか?」など、不安な要素を挙げ始めれば本当にキリがありません。
愛犬に、もう一度あなたの声を届ける「Vibone nezu pet for Dogs」
それにしても、人生で初めてのクラウドファンディングというのは、なんというか独特の緊張感がありますね(笑)。「本当にお金を出して、ただひたすら待つんだな」という不思議な感覚を味わっています。
商品の説明文をじっくり読む限り、仕組みとしてはこのような感じのようです。
まず、首輪にあらかじめキーワード(例えば「スーちゃん」という名前)を登録しておきます。そして、私がその言葉を呼びかけると、それが「振動」に変換されてワンコに伝わる。その独自の振動パターンを感じ取ることで、ワンコが「あ、いま名前を呼ばれているんだ」と理解し、飼い主の方を振り返ってくれる……というコンセプトのようです。

もちろん、半年後の10月末、スーちゃんがどのような体調や状況にいるのか、正直なところ想像するのは難しい部分もあります。シニア犬との半年は、人間にとっての何年にも相当するからです。

そもそもスーちゃんがこの新しい首輪をすんなりと受け入れてくれるかどうかもわかりません。いろんな奇跡の連続が重なって、初めてその先に「成功」が待っているのかもしれません。

それでも、私はお金を出して支援者となりました。結果がどうであれ、少なくとも私は「もう一度意志疎通をするための入り口」には立つことができたのだと思っています。

今はただ、秋の深まる頃に届くであろうその箱を、静かに、そして楽しみに待っていようと思います。スーちゃんと再び「対話」できる日を夢見て。

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